2018年3月20日火曜日

第11回 3月19日part2

とにかく、この危機を何とか乗り越えなければ一家離散です。しかし仕事に支障をきたし、これ
以上会社に迷惑をかけたくなかったので会社を辞める事を上司に相談しました。上司は心配して
家まで何回か説得に来てくれました。「お前に今、辞められたら困るんだ。会社の上層部に伝え
て何とかするから」後にも先にも、こんなことを言われたことはありません。そんな上司の言葉
は、目の前のことしか考えられなくなっていた小生の耳には届きませんでした。この時、小生自
身もおかしくなっていたと思います。結局上司、同期、同僚に恵まれた会社を辞めてしまったこ
とに今でも後悔の念は消えません。 

その後オヤジは肺癌になり癌が全身に転移してしまい、2年後に亡くなりました。事件からオヤ
ジが亡くなるまでの2年間は病院と家の往復。家に帰えったら子供たちの面倒でした。貯金も底
を突きかけていたので再就職先を探していました。カミさんは通院で何とかなっていましたが、
オヤジが亡くなったら、回復しました。オフクロはアルツハイマー型認知症になってしまい事件
の6年後に亡くなりました。

こんなゴタゴタが続いていたため、少林寺拳法をやる余裕がまったく無くなりました。やっと見
つけた再就職先は、ことごとく超が付くほどのブラックばかりでした。5年間一銭も給料が上が
らず毎月サービス残業が100時間を超えていたので文句をいったら首になっちゃう会社だったり
朝1時間、夜3時間のサービス残業を強いられ休みも月金しかなく盆休みも正月休みもない会社で
労働基準監督署が査察に入り是正勧告を受けたにも関わらず、やっているのは担当部長が社員の
タイムカードを定時で終わっているように打っているような会社だったり(この会社では小生6ヶ
月で体重が14kg落ちて身の危険を感じて7ヶ月で辞めました)こんな会社ばかりで面白くなく何年
か務めては辞め、務めては辞めてしまう生活が続きました。夫婦仲もどんどん悪くなり夫婦喧嘩
も絶えませんでした。とうとう経済的に追い込まれ自己破産は免れましたが民事再生になりまし
た。そんな中で次男が生まれ、最初にお話ししたように、この次男を切っ掛けに少林寺拳法を再
び始めることになったのは、単なる偶然とは思えません。この頃の小生は、これからどうなるん
だろう、どうしたらサラリーマン時代の生活に戻れるのだろうと、自分のことばかり考えていて
子供たちのことなど考えていませんでした。本当に情けない父親でした。それを変えてくれたの
が少林寺拳法でした。

昔、一緒に少林寺拳法をやっていた幼なじみが開いた道院に再入門できたこと。その道院に同じ
時期に、たまたま違う道院から移ってこられた方が2段で、その方と一緒に3段、4段と受験する
ことになったことなど、少林寺拳法で会った人たちに不思議な縁というものを感じています。
彼らに励まされ民事再生も何とか終わりました。 今はある会社で契約社員として働いています。
ある有名なお笑いタレントさんが言っていました。「人生は60分のTVドラマと一緒で35から40
の間に劇的な変化が起きる。  俺の場合50を過ぎて終わりに近づいているように見えるけど頑張
ったから2時間スペシャルがある」と言っていましたが、少林寺拳法を続けている限り、小生に
も2時間スペシャルが待っているような気がします。

この時期はどうしても、このことを思い出してしまいます。


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